虞美人草

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遠い日の帰らぬ想影
懐かしく
探して歩む
木洩れ陽の路
白壁に映る木洩れ陽
どことなく
あなたに似たよな
想影残し
想影に吾が影法師
重ねたし
木洩れ陽ゆれて
願い叶わず

あの日二人で眺めた日の出
綺麗だった
ベンチに座れば
雲間から見える
そんな期待を胸に
そっと座ってみたが
風が吹き抜けるだけ
二人掛けのベンチ
一人では見せてくれないのかな

城山に登りて桜島を眺むる
風は飄々として頬を撫で
雲は悠々として流れる行く
見知らぬ町をひとり彷徨い
見知らぬ人と語らい
一献の地酒に酔いしれて
ひと時の安らぎを覚ゆる
夜更けと共にまた
我ひとり汽車に乗りて
当てもなく旅を行く
明日はいずこの空の下やら
湯船に映る月明かり
掬えるかしら両手なら
叶わぬ夢だけど
諦め切れないおんなの心
知って欲しいの賀茂の宿
枕に響く潮騒が
あなたの声に聞こえます
叶わぬ夢だけど
忘れるつもりで来た筈なのに
未練なお増す賀茂の宿
沖行く船の漁火も
いつしか消えて夜も明ける
叶わぬ夢だけど
~ウウム、出ない~
忘れられずに賀茂の宿

道端に咲いていた
名も知らぬ赤い花
名を問えば 愚美人と
教えし人の懐かしく
年巡り花咲けど
君は来ぬ散歩道
逢いたいと想えども
通り縋りの人なれば
あぁ 叶わぬ夢

この待合室でめぐりあい
何気なく声掛けた
それだけの出逢いでも
逢うたびに愛しくて
逢えないと恋しくて
気が付けばわたしには
あなたしか見えません

知らない街を 数え切れないほど歩いた
今でもはっきりと覚えている街もあれば
レンズが雨に濡れてボヤけたように
はっきり思い出せない街もある
はっきりと覚えているのは
何度も何度も歩いた街だけとは限らない
一度だけ歩いた街だってある
一度だけ歩いたことがある街
何時の日か
もう一度歩いてみたい