城之崎の女
そぼ降る雨に蛇の目の傘を
そっとかざした白い指
そぞろ歩きの大谿に
祭り提灯ぼんやりと
しだれ柳の町並みに
和服姿の似合う女
小さな肩を抱き寄せながら
触れた唇震えてた
濡れた着物の襟元の
白いうなじも愛しくて
灯篭流しの薄明かり
紅紅梅の香る女
芸子じゃ駄目と笑った後で
袖に隠して拭く涙
川のせせらぎ聞きながら
二人歩いた石畳
一夜限りの夢なのね
そっと寄り添い言った女